甘辛LOVER

旧:where there is no haiku

170615 id:screwflysolver


■青
http://blog.kahoku.co.jp/shokuweb/vam/2007/12/post_32.html
>試飲した中で特に面白かったのが、中部イタリア・マルケ州ペーザロ・ウルビーノ県の県庁所在地、Pesaroペーザロの近郊で造られた「BLU ブル(ー)(=伊語で「青・紺色」の意)」という名の赤ワインでした。「なぁ~んだ、青ワインって単に名前がBLUというワインなのか」と早合点しないで下さいね。おもに北隣りのエミリア・ロマーニャ州で混醸用に栽培される「Ancellotta アンチェロッタ」というブドウと、「Pino Nero ピノ・ネロ」を50%ずつ混醸した珍しいセパージュ(=ブドウの品種構成のこと)のこのワイン。
(略)
私が試飲したBLUは、2000年ヴィンテージのものでした。7年を経過しているにもかかわらず、ワインの色調は明らかに色調の淡いピノ・ネロ由来のそれではなく、色の濃いワインに仕上がるアンチェロッタによる黒っぽさを湛(たた)えたものです。1998年に初めてこのワインを仕込もうとした際に、醸造所の床にこぼれた果汁による青いシミが出来たのだそう。それで、このワインはBLUと名付けられたといいます。ちなみに2001年からは、Ancellotta 50%+Montepulciano 40%+Pinot Nero 10% にセパージュが変更されています。
(略)
このワインの特徴は、アフターになんと海の香りが残ること。マルケ州の海沿いにある地域特有の風によってアドリア海の潮の香りがブドウの個性となるのでしょう。これぞBLUなアドリア海のTerritorio テリトーリオ(=テロワールの伊語)。
興味深いことに、栽培環境の影響を受けやすいピノ・ネロ100%で造られるIMPEROよりも、BLU はよりテロワールを反映したワインに仕上がると5代目を継いだルイジは語ります。BLU は名前だけでなく、青い海のアロマ(=本来は「ブドウに由来する香り」を指す)を感じさせてくれる"青ワイン"なのでした。

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